⼈事データ保護⼠資格認定講座 合格者インタビューVol.1
企業の人事部門では、個人データの適切な管理や活用が求められる場面が昨今増えています。特に、データを活用した意思決定や業務の効率化を進める中で、法令遵守の観点から慎重な対応が求められるケースも少なくありません。
そうした背景の中で、「人事データ保護士資格」を取得した人事担当者は、どのような課題を感じ、資格をどのように活かしているのでしょうか? 今回は、ピープルアナリティクス&HRテクノロジー協会主催の「人事データ保護士資格認定講座」を受講・受験され、見事合格された高岡様に、受講の動機や業務での活用方法についてインタビューさせていただきました。ご一読ください。
山田(PA & HR 協会)
本日の趣旨としまして、弊協会にて今まで人事データ保護士を実施してきた中で、なかなか受講者の方の実際の声を聞く機会がございませんでしたので、今回のインタビューでは、受講の理由や資格をどういったところに活用していただいているか、本講座に期待することなどございましたら、改めて伺いたいと思っております。
もし差し支えなければ普段どういったお仕事をされていて、どのような動機で受講されたかをお伺いできたらなと思っております。
高岡様(受講者)
ありがとうございます。そうしましたら、私の担当業務と、どういう動機で受験させていただいたか、本講座での学びをどのように活用していきたいか、また試験自体についての印象、感想も含めてお伝えできればと思っております。
まず私の担当業務ですが、人事部の中のIT推進グループというグループのマネージャーを担当しております。 IT推進グループでは、大きく仕事の領域が5つございまして、1つ目はグローバルなデーターベースを作るというところです。2つ目にTableauを介して、人事関連データを社内関係者に見える化し、意思決定の支援をしていくこと。3つ目はエンゲージメントサーベイですね。国内外何万人という規模でやっておりますけども、その取りまとめをしています。4つ目に人事部内の業務の効率化ということで、システム開発もそうですし、RPA等を一部使う支援をしております。最後5つ目は、働き方についてですが、2点ございまして、一つは社員の労働時間の統計を出しているということ、もう一つは働き方の制度について、在宅勤務の制度や裁量労働制の企画や運営のところにも関わっております。こういったグループのマネージャーをやっているというのが、私の現在の仕事であります。
山田(PA & HR 協会)
あリがとうございます。とても多様な業務に関わられていて、さまざまなデータも使われているような状況かと認識いたしました。
高岡様(受講者)
私はこのポジションになってからもうすぐ3年ですけども、システム開発の過程で個人データの取り扱いの検討が必要となり、このまま進めていいのだろうかという場面がありました。このような時は、社内のコンプライアンス室に相談をして、そこで結論がでなければその方々を介して弁護士さんに確認しながら進めていきます。
具体的に今までに相談した案件を思い出せる範囲でお話しさせていただきます。
1つはエンゲージメントサーベイを国内外を含めてやっているわけなのですが、海外の方のサーベイの結果を収集する時の留意点について。
2つ目はですね、工場のシステム上で簡単なシミュレーションを実施する際の取り扱い。
3つ目は、我々タレントマネジメントのツールで外部ソフトを一部で使っていますけども、海外駐在員の個人情報の取扱いに関する留意点について。
その他、採用やPCログ、データベースに関連する案件など、多岐にわたります。
こういう関係で相談をする中で、その時に自分自身の知識があまりにも足りないなと感じました。どこがポイントか分からなくて丸腰で聞いているのが実態で、自分で判断する拠り所にも乏しい。こういう仕事をやっている上で心もとないなと思っていました。そういうこともあって、貴協会の人事データ保護士という資格があるということをご案内いただいて、これは自分の仕事にマッチしているかもしれないなと思って受験を考えたということであります。
資格を取得したので、今後、その活用という意味では、その手の相談事、今までだったらなんでもかんでも相談していたようなことをある程度自分なりに判断をし、取捨選択の結果、必要に応じて弁護士さんに相談するというやり方が可能になるかなと思っております。
ここまで、受講の動機と社内での活用のイメージをお話しさせていただきました。
山田(PA & HR 協会)
ありがとうございます。とてもイメージが沸きました。
大島先生(本講座 担当講師)
法務部でない方々や特に人事部の方々が法務とうまくつながらない中で、勝手に物事を進めていった時に違法なことは起こりがちなので、法務部や弁護士との導線を確保できる程度の資格というものを考えていたので、まさにこの想定通りのモデルケースのような話をしていただいたので、非常にありがたいです。
高岡様(受講者)
ありがとうございます。
山田(PA & HR 協会)
ひとつひとつの取り組みもすごく興味深く、何かそういったところも今後協会としても是非お伺いして、コラボさせていただけたらなと、今日はお話を聞いていて感じたところでした。
大島先生(本講座 担当講師)
テキストや講座、試験に対する感触についてはいかがでしょうか。
高岡様(受講者)
全般としては、e-ラーニングがとても手厚いなと思いました。本を読むだけではなく、声を生で聞くというのが重要だと思います。テキストを見ながら耳からもインプットできて、理解が深まりました。私はテキストもダウンロードしたものをいただきましたけども、本も購入しました。本の形になっているほうが持ち運びしやすいですし、内容がほとんど一緒だと分かったので、もっぱら本の方を持ち歩いて勉強していたというところでございます。
あと良かったなと思うのは、過去問があるところですかね。過去問があったら、試験範囲をまんべんなく勉強するのではなくて、ここがポイントだなと思いながら、学習のメリハリをつけられるので良かったです。解答も入っていたので、解答をまず読んで、そこを重点的に、というような形で効率も考えながら受験勉強をやっていました。
全般を通じて、すごくよく考えられたプログラムだと思いますし、仕事に生かせることを前提にいろんなことが作られていて良かったと思います。以上です。