【開催レポート】4/20(水)ピープルアナリティクスラボ2022#1「日米のエキスパートが解説:ポストパンデミック以降のFuture of Workとは?」
ポストパンデミック以降のFuture of Workとは?
ピープルアナリティクスラボとは、ピープルアナリティクスの概要・潮流・有用性を理解し、自社の取り組みに活用していただく(または委託の判断軸を持つ)ための会員向けベーシック講座です。2022年度の最初のピープルアナリティクスラボは、幣協会・名誉理事であり、米欧日に事業展開するピープルアナリティクス企業Humanyze会長兼MITメディアラボ客員研究者のBen Waber氏と、Digital HR Competitionのファイナリストであり、チームワーク解析専門スタートアップのLaboratik社代表の三浦豊史氏が登壇しました。
パンデミックを経て多くの人の仕事の仕方や人生への価値観が激変しつつある2022年。経営者・人事リーダーを中心に、ビジネスパーソンが知っていなければいけないHRの最新動向や変化の流れ、Future of Work(働き方の未来)を、日米それぞれの視点でエキスパートが解説しました。
経営の未来
MITメディアラボ客員研究者/ 米Humanyze President/ PA協会名誉理事 Ben Waber 氏
■現代の働き方
・新型コロナウイルスの影響により働き方や職場空間が変革を求められている
・ウィズ・コロナおよびポスト・コロナにおけるワークプレイス戦略が経営課題となっている
・既に打ち手を講じた企業/これから検討する企業はともに「何を根拠に戦略を立て、効果検証するのか」という問いに直面している
・ワークプレイス戦略に「正解」はない
・働き方と職場環境を客観的且つ網羅的に分析することが重要
・「プラットフォームに依存しないデータ連携」「世界基準の個人情報保護」「リモート・対面コミュニケーション分析」「企業価値向上に結び付くオリジナル指標」が必要となる
■事例研究:欧州系商業銀行
・オフィスデザイン、企業風土、生産性の相関性を分析した事例
・2階建てのオフィスが情報共有や協業を阻害した結果、組織ネットワークが分断されている支店の収益性が低かった
・2階建てのテナントビルの使用を中止するなど組織ネットワーク分析を活用することで, パフォーマンスの低い支店の売上を1年間で11%(10億USドル)向上した
■事例研究:グローバル石油会社
・オフィスデザインによる企業風土と離職率の改善を分析した事例
・デジタルコミュニケーションデータとオフィス内の従業員位置情報を4か月に渡り収集し、物理的空間が従業員の行動に与える影響を分析した
・若手や勤続年数の低い社員が組織から孤立していたため、主要部署の迅速なコミュニケーションを誘発するためにオフィス刷新を断行し、これまで同じフロアに集約されていたベテラン社員をオフィス中に配置した
■パンデミック中の同僚とのコラボレーション
・直属チームとのコラボは16%増加したが、直属チーム以外とのコラボは21%減少、上司とのつながりは4%減少した
・コミュニケーションフローの改善によって階層連携が10%増加した
・知識の共有や情報へのアクセスが向上し、よりフラットで階層的でないコミュニケーションパターンが24%増加した
パネルディスカッション
■働き方は一層ハイブリッドワークになり定着へ
・ハイブリッドワークで生産性を上げるには?
・現在ハイブリッドワークをうまく運用している企業はどんなことをしている?
・週休3日制はやるべき?正しいアプローチとは?
■HR Techへの投資やPeople Analytics活用が企業のビジネス業績に本格的に影響する
・日本ではDXがバズワードの1つになっている。米国の現状は?人事領域のDXを進めるコツは?
■従業員体験を改善するために、CHRO(最高人事責任者)や人事部の役割・重要性がー層高まる
・なぜ日本にはCHROが少ない?
・CHROの本来の役割や権限範囲とは?
・CHRO主体に多くの人事課題に対応できるのは一部の大企業だけ?それ以外の企業はどう取り組むべき?
■人事担当者のスキルアップニーズが拡大
・人事担当者はどうすれば今の時代に必要なスキルをキャッチアップできる?効果的な学び方のスタイルとは?
開催概要
日時:2022年4月20日(水)10:30〜12:00
会場:オンライン (Zoom)
参加者:80名 ※法人正会員のみ
講師:MITメディアラボ客員研究者/ 米Humanyze President/ PA協会名誉理事 Ben Waber 氏
演題:「経営の未来」
三浦 豊史 | Laboratik Inc. 創業者CEO
2004年にニューヨーク市立大学芸術学部卒業後、現地のクリエイティブエージェンシーR/GA New Yorkでデザイナーとして勤務。2007年に帰国後は、GoogleにてインダストリーマネージャーとしてAdWordsやYouTubeの広告営業・ コンサルに携わる。2015年に同社退社後、 Laboratik Inc創業。早稲田大学大学院商学研究科(MBA)卒業
主催・問合せ先
一般社団法人ピープルアナリティクス&HRテクノロジー協会 事務局
e-Mail:info@peopleanalytics.or.jp