ピープルアナリティクス協会と日本規格協会が協働、今春にISO 30414の対訳版を発行へ
【プレスリリース】
Guide lines for internal and external human capital reportingの国際規格「ISO 30414」への関心が高まっている中、一般社団法人ピープルアナリティクス&HRテクノロジー協会(所在地:東京都渋谷区)と日本規格協会(JSA 所在地:東京都港区)は今春、ISO 30414の対訳版を発行します。さらに両団体が協働して国際標準化機構(ISO)への対応を強化し、JSAは国際規格の専門家として、本協会はこの分野の専門家として協働し、ISOの技術委員会「TC 260(ヒューマンリソースマネジメント)」への対応を強化していきます。
人的資本に関する国際規格は、ISOの技術委員会「TC 260(ヒューマンリソースマネジメント)」が開発しています。その参加資格は2種類あります。原案の起草から積極的に審議に加わるPメンバー(Participating member)と、積極的には関わらないが開発過程を見守るOメンバー(Observer member)です。Pメンバーを目指すには、国内の様々な関係者から広く意見を聞くための国内審議委員会を組織しなければならないというルールがあります。PA協会と協力してこれを立ち上げ、数年かけて日本発の原案起草や標準提案活動ができるようPメンバー入りを目指していきます。
そのため、なるべく多くの方に情報を提供して関心を持っていただき、実現すべき世界観を創出するため、人材分野の関係者と広く話し合っていきます。この分野の多くの関係者から意見をいただき、コンセンサスを得てTC 260での審議に反映させていきます。
PA協会はこれまで、人事データ利活用の推進とテクノロジー活用、人事データを分析するピープルアナリティクス技術によって人材から価値を引き出すための活動を進めてきました。今後はさらに人的資本経営に切り込み、情報開示による投資家との対話に関してもアナリティクスの観点から議論を深めていきます。今日、人事と財務は密接な関係にあります。人的資本が財務や経営にどのように資するかを、データと分析によって理論的に説明することの重要性が益々高まっています。これらの要請に応えられるように、人的資本経営の客観的な投資価値について高めるための研究活動や新たな標準策定活動にも積極的に取り組んでまいります。
※ISOの専門委員会「TC 260(ヒューマンリソースマネジメント)」の国内審議活動を行うことになった経緯
https://project.nikkeibp.co.jp/HumanCapital/atcl/column/00008/020800013/
※ISO 30414(Guide lines for internal and external human capital reportingの国際規格)とは
ISO国際標準として定められた「人的資本の報告」に関する初の国際標準
https://www.iso.org/news/ref2357.html
※海外での状況
米国証券取引委員会が人的資本開示の義務化を決定したことで人的資本について開示の動きが加速している
※今後、国内ではどのように普及していくか
ピープルアナリティクス&HRテクノロジー協会ではISOについてのWG
https://peopleanalytics.or.jp/committee/2704/
情報提供・普及啓蒙のためのイベント
https://peopleanalytics.or.jp/
今後の新たな標準策定の必要性を検討するための調査への協力
https://www.jipdec.or.jp/topics/event/20201225.html
などを通じて情報提供、情報収集を継続し
今後の国内審議委員会活動や次期ISO標準のあり方についても検討して参ります。